ETIASとビザの違い

ビザにするか渡航認証にするか e-ビザや ESTA などで知られる渡航認証はビザとは異なるものです。その名前が示す通り、 ESTA は簡単に言うとビザが免除されている国で、旅行者が時刻を出発する前にあらかじ め審査する電子システムです。ESTA 申請は、認可が下りるかによらず、インターネットがあ る場所ならどこからでもオンラインで行うことができ、認可の決定は 72 時間以内に電子的 な方法で申請者の元へ届く仕組みになっています。

現在、2 年間有効な米国ビザの費用は 14 ドルです。すでに、ETIAS と呼ばれる、アメリカの ESTAによく似たプログラムが施行されています。 一方、ビザの申請ははるかに詳細で時間がかかります。この傾向は商用ビザや在留延長の申請など旅行ビザ以外の場合に多いです。ビザはその国の大使館や領事館で発行されます。発行の際には大使館での申請者の個人面接がしばしば求められます。

先般のイギリスのEU離脱以前において、 イギリス国民はヨーロッパの他の国を訪れる際にビザを必要としなかったのですが、ETIAS(EU Travel Information and Authorisation System)の導入が進められています。これはつまり、EU 非加盟国の市民がシェンゲン協定内のEU加盟国に移住しようとする場合、バイオメト リック・パスポート(生体認証パスポート)と渡航認証が必要となるということです。ETIAS は シェンゲン圏におかれます国境沿岸警備システムの一部となります。

ESTA への申請は非常に簡単である。対象国政府のオンライン・ポータルサイトか、個人の 渡航認証申請を代行するサービスを行う私営企業を利用すれば申請は受理される。代行サ ービスの利点は顧客サービス担当者が申請に関する個人的な質問や抱えている問題につい て、相談に応じてくれることだろう。

ESTA 申請を請け負う私営企業は多国語に対応しており、依頼者の母国語による問い合わ せにも対応してくれるだろう。また、政府ポータルサイトでは対応していない多くのクレジ ットカード会社にも対応している。そして、ESTA 申請に必要なあらゆる必要事項を詳細に 確認してくれるだろう。記入事項に空欄や誤りがあれば、代行者として申請を出す前に申請 者に確認を取ってくれる。申請までの時間と申請拒否の可能性が減少するはずだ。時間も費 用もかかるビザの発行についても同じことがいえる。

これらの利点にも関わらず、申請する渡航認証プログラムとして ESTA を選んだ場合、そ の結果は通常 72 時間以内に知らされる。結果は PDF 形式の電子データとしてメールアド レスに送信されるようになっている。送られてきたデータは印刷するか、携帯電話に保存し ていつでも持ち運べるようにしておき、渡航に利用する旅客機あるいは客船への搭乗時に 提示できるようにしておくことをお勧めする。 ESTA や ETIAS などの有効な渡航認証を持っていない旅行者は搭乗または入国を拒否され る。ETIAS 必要の有無を理解し、出国時に有効な ETIAS を提示することは旅行者の唯一 の責任である。

ESTA の取得に通常 72時間かかるのと同様、旅行者が ETIAS を取得する場合は遅くとも出国の 96時間から最大2週間前までに申請しておかねばならない。